2017年11月17日(金)
ニュース
天皇、皇后両陛下は16日、鹿児島県の屋久島を訪問、
口永良部島(くちのえらぶじま)の噴火被災者を見舞った後、
沖永良部島(おきのえらぶじま)に入られた。2泊3日の日程で、
与論島を含めた離島3島を巡られる。
天皇陛下は譲位の意向を示した昨年8月のお言葉で、
遠隔の地や島々への旅を「象徴的行為として、大切なもの」と表現しており、
島々への思いを再確認される旅となる。
両陛下は同日、屋久島の屋久島町総合センターで、
平成27年5月の爆発的噴火により一時、離島を強いられた
口永良部島の被災者5人とご懇談。懇談会場前には口永良部島民の半数に当たる
約50人が朝のフェリーで駆けつけ、「噴火に負けず頑張っています」
との横断幕を掲げて出迎えた。車を降りて歩み寄った両陛下は
「無事で良かった」と一人一人に声を掛けられた。
噴火当時、島民らはフェリーのほか、
県や海保のヘリで屋久島などに逃れ、死者は一人も出なかった。
ご懇談では、島東部・湯向(ゆむぎ)地区の漁師、畠喜人(よしと)さん(60)が
自分の漁船で避難したことを聞き、天皇陛下は「本当に大変でしたね」とご慰労。
荒木耕治・屋久島町長からは全員の避難を夕方までに終えたとの説明があり、
陛下は「普段の訓練が非常に大事だということを感じたでしょうね」と述べられた。
家屋の被害を尋ねた皇后さまに、消防団副分団長の貴船(きぶね)森さん(45)が
土石流で埋もれた家屋もあったことを伝えると、
「人が犠牲にならなくて良かったですね」と気遣われた。
皇后さまが避難中に子牛1頭を失ったという山田ヨリ子さん(74)を
「残念でした」と慰められる場面もあり、山田さんは懇談後に
「うれしかった。仕事をしながら思い出すと思う」と話していた。
両陛下は側近から計4度促され、ようやく席を立たれた。
ご懇談時間は予定を大幅に過ぎ、約25分間に及んだ。
陛下は最後に全員に向かい、「これからの良い生活が確保されるとよろしいですね」と
語り掛けられた。皇后さまも「気をつけてお帰りください」とねぎらい、退出された。
両陛下は17日、与論島で沖合に浮かぶ「百合ケ浜」を見学、地元の舞踊を鑑賞される。
18日は沖永良部島の小学校で黒砂糖作りを視察後、帰京される。
全文は下記のアドレスへどうぞ
http://www.sankei.com/life/print/171116/lif1711160057-c.html
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